農業のやり方次第で生物の生息環境が良くなって、人間の食の安全も良くなる。

【生物に配慮した農業】

農業に使う農薬や化学肥料、農地の整備などで生物の生息環境は悪化してきた。

農地で生物が生きていくには、生物に配慮した農業が必要になる。

でも、農薬を減らせば除草などで人の労働力が増えたり、害虫によって作物の品質が低下し、収穫量も減ってしまう。

こういった理由から、生物に配慮した農業をしていくには、農産物が通常の農業で作られるものよりも高く売れなければならない。

このような農業の代表例が兵庫県豊岡市コウノトリ育むお米という米だ。

コウノトリはかつて日本の至るところで見られたが、戦後の土地改良により湿地が減り、農薬使用でエサとなる水田の生物がいなくなったことにより数が減り、1971年に日本の野生のコウノトリは絶滅した。

野生のコウノトリが最後まで生息していた豊岡市では絶滅後もコウノトリの野生復帰を目指し、85年にロシアから幼鳥6羽を譲り受け人口繁殖し、現在は100羽以上が野生で生きている。

コウノトリが野生で生きていくためには、エサとなる生物が生息する水田が必要で、豊岡市では無農薬や減農薬、無化学肥料での稲の栽培を進めている。

このような取り組みによって生産されたコシヒカリは食の安全・安心に関心の高い消費者やコウノトリの野生復帰や生物の保全に関心の高い消費者に支持されている。

こういった取り組みが増えていくと、食べ物の安全性が高くなり安心して食べることができるが、値段が何割か高くなってしまうので、なかなか手が出せないというのがおいらの本音です。

それでも、人間と生物がお互いに安心して暮らせる環境はとても大事だと思います。

 





 

 

     

     

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